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2014年6月28日 (土)

『ミーハー排球道場』第5回ブロック(その3)こぼれ話

前回の「第4回ブロック(その2)」から、実に1年ぶりの連載記事更新となってしましました m(_ _)m

「ミーハー排球道場」第5回ブロック(その3)『バレーボールワールド(vbw)』より)

DVDの準備に時間を取られていたのも事実ですが、それ以上に、日本のバレー界における「デディケート・シフトの誤解」を、どうやったら明解に解説できるのか? という点で、頭の中の整理がつかなかったから、というのが事の真相です。

現に、DVDに使用したスライドでは、DVD発売時にはすでに第5回を掲載しているという前提で、引用元として「ミーハー排球道場 第5回」と、フライングして書いてしまっています^^;;

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というわけで、かなり苦労した第5回でしたが、ようやく、自分の頭の中にあったもやもやがスッキリして、カタルシスを覚えています。

記事本文にも書いているように、日本のバレー界ではバレー専門誌(要は『月バレ』)や研究機関誌(要は日本バレー学会の機関誌『バレーボール研究』)において、デディケート・シフトに対する不正確な記述が頻発します。

http://jsvr.org/archives/pdf/issue/15/pp01-07.pdfより)

しかも不思議なのは、上記のような図を提示しておきながら、論文記述の文章中では「デディケートブロックは,セッターがトスを上げる瞬間に,3人のブロッカーが極端にいずれかのサイドに寄っているポジショニングで」と表現している点です。

つまりデディケート・シフトの定義自体を、誤解していらっしゃるわけではないようなのです。

それなのにどうして、ブロック陣形(=シフト)を上記のような図で分類しようとしたのか???


この図による分類に従えば、下記のような陣形は【デディケート・シフト】に分類されてしまいます。

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これを「3人のブロッカーが極端にいずれかのサイドに寄っているポジショニング」とは呼びませんよね。どう見ても、レフト・ブロッカーは他のブロッカーとは逆サイドに寄っています。

この論文における判定手法に従えば、ブラジルのこのデディケート・シフトは、バンチ・シフトに分類されてしまいます。


要するに、この論文において「分析対象となっているゲーム」が、研究目的である「ブロック陣形がディフェンス戦術に及ぼす効果を調べる」ことに合致するような戦術意図のもとでは、残念ながら行われていないのでしょう。

ゾーンブロック戦術を暗黙の前提にして研究目的を立てたのに、マン・ツー・マンブロック戦術のもとで繰り広げられているゲームを研究対象に選んでしまったがゆえに、ブロック陣形を分類しようとすると、上記のような図で「無理矢理」分類せざるを得なくなって、自己矛盾してしまっているのだと想像します。

そうした意味からも『バレーペディア』の次回改訂時には、CHAPTER 2(ブロック)をまず、戦術意図「ゾーンマン・ツー・マンか?」に従って分類した上で、解説していく必要があると考えています。

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