« "えせリードブロック"とは? | トップページ | 今年のトヨタ車体 »

2008年3月16日 (日)

選手・スタッフの皆様、お疲れ様でした

(関西は)ここ1〜2週で急に暖かくなり、感染症患者が減り、ようやく少し時間的余裕が出来ました。
コメントレスも止まったまま、またメール頂いた方にもまだ返信できておりません。大変申し訳ございません m(_ _)m

残念ながら(予想通り)スカパーチューナーは修理不能でした・・・。それにもめげずに何とかe2byスカパー!でビデオに撮っています、何とかビデオは復活したので。

今年の4強含めた、各チームの特徴をアップしようと思いながら、レギュラーラウンドが終了する今日にまで至ってしまいました(苦笑)。残念ながらパイオニアの今シーズンの試合は、今日の日立佐和戦の敗戦で終了しました。これまで吉田監督が思い描いていたであろう戦術を、端から見ていてわかる範囲である程度は書いてきましたが、弱点についてはファン(πヲタ)として書きたくても書けない部分も正直ありました。今日はそこにも触れつつ、今シーズンのパイオニアの戦いぶりをまとめたいと思います。


開幕2連戦で書いたとおり、今シーズンについては、まずレセプションフォーメーションについて、「ドイツ方式」を採ろうとしていたわけだが、それについてやはり誤算だったのはセナが執拗に狙われた点だろう。開幕2戦目のデンソー戦では狙われても狙われても最後まで崩れずにプレーを続け、ヒロインインタビューに選ばれた彼女だったが、その後の試合では彼女がサーブで狙われて、セット終盤の大事な競り合いの中で脆くも崩れてしまうシーンが目立った。この点で私が開幕戦から懸念していたのは、なぜか? 今シーズンは例のセッターが後衛センターでのレセプションフォーメーションにおいて、「女子型(オポジット=ユーティリティープレーヤー型)」のレセプションフォーメーションを敷いていたことだ。開幕戦の第5セット、14-10のマッチポイントの場面から連続失点で逆転負けを喫したのも、実はこのローテーションにおいてであった。昨シーズンの弱点であったレセプション成功率の上昇を狙って、今シーズンは敢えて「男子型(オポジット=スーパーエース型)」を敷かなかったのかもしれないが、結果的に今シーズンのレセプション成功率は高くなった代わりに、スパイク決定率が下がってしまった。このローテーションでのレセプションフォーメーションが、新人セッターであるユミにとっても、(セットアップの位置までの移動距離が物理的に長くなるという以外にも)色々な意味で負担になってしまったかもしれないと思っている。

しかし、その一方で私は、今シーズンの助っ人外国人としてセナを選んだのは、決して間違いではなかったと思う。吉田監督が思い描くバレースタイルを短期間で完成させるのは恐らく難しいだろうと想像する。であれば、当然長期に渡って計画的にチームを固めていく必要があり、出来れば助っ人外国人選手も数年に渡って同じ選手が来てくれることを望んでいると思う。フランシーのように、素晴らしい選手が数年に渡ってプレーし続けてくれるのもいいのだが、その場合にはどうしてもその選手に頼ったチーム作りとなってしまう恐れが高い。ウイングスパイカーとして、レフトもライトもこなせて、レセプションフォーメーションに入れる選手で、かつ数年に渡ってプレーし続けてくれる可能性のある選手としては、決して間違った選択ではなかったと思う。実際、これまでのパイオニアでは考えられなかった、レオを控えに回すということが可能となった。本当なら、やはりセナが不動のオポジットプレーヤーとしてコート上に立ち続けてもらうのが理想だったと思う。191cmの長身選手が常にライトブロッカーとして相手チームのレフトエースと相対する・・・これが、今シーズンの吉田監督の思い描くバレー戦術の基軸にあったはずなのだ。それが上述の経緯で、リーをオポジットとして使わざるを得なくなったことが、今シーズンで一番の誤算だったと推測する。(誤解の無いように言っておくが、個人的には私はリーのプレーが大好きである。彼女が久光製薬でプレーしていた頃、「どうして江口を(スタメンのレフトとして)使わないのか?」と常々思って見ていた。だから彼女がパイオニアで現役復帰することがわかったときは、ものすごく嬉しかった。)もう一つ、開幕2連戦で書いた今シーズンの戦術である、ファーストタッチをセッターが行った場面で、リベロ(ないし後衛レフトを守るセンタープレーヤー)がトスアップを行うという戦術にしても、前衛ライトにハイセットを打ち切れるアタッカーがいるという前提で成り立つ戦術である。その意味でも、スタメンのオポジットをリーに戻さざるを得なくなったのは、吉田監督の当初の目論見を狂わせる最大要因だったと思う。リーグ後半戦に入って、レフト対角をセナ・メグにして、レオをスタメンから外したのも、この3人の中では上背が最もなく、かつライトでプレーするのがあまり得意とは言い難いからこその選択だったと言える。誤算はレオを外さざるを得なくなったことではなく、あくまでリーをオポジットで使わざるを得なくなったことにあるのだ。

そして、ユミ・・・。正直、彼女がリーグ終盤にベンチから外れたことについては大変残念だった。でも、吉田監督にとっても苦渋の選択だっただろうと想像する(彼女に対する吉田監督の想いが、『YAMAGATA SPORTS WEB【Heart Beat】』こちらのインタビュー記事で少し垣間見える)。ユミを育てることだけを思えば、ベテランアタッカー陣が盤石の状態で彼女をスタメンで使ってあげたかったところだが、こればかりは願って叶うものではない。去年に限って、ユウ・アサコのセンター陣が2人揃って全日本に招集されてしまったのも、ユミにとっては不運だった。でも、昨シーズンの3位決定戦終了直後にガッツが見せた涙が、今年の彼女の成長の糧となった(レセプション成功率が佐野・櫻井・成田の3選手に次いでの4位という成績は立派だと思う、、、あとはその数字に反映されていない、エンドラインぎりぎりでのジャッジミスが多いのを次の課題として欲しい)ように、今シーズンの苦い経験を土台に必ずやパイオニアの正セッターとして君臨してくれると信じている。

ファンも悔しいけれども一番悔しい想いをしているのは他でもない、パイオニアの選手達自身なのだから、これ以上は何も言うまい。セリンジャー前監督時代も、レオに続いてトモも加入していよいよ優勝をとファンも選手達も意気込んだ第9回Vリーグで、歯車がかみ合わないまま負けが込み、少し盛り返し始めて4強へ滑り込みそうになったところで、日立佐和相手にまさかの敗戦を喫して4強入りの夢が潰えたことがあった。今日の日立佐和戦での敗戦は、リーグではその時以来の敗戦であり、その直後の黒鷲で初優勝を果たして引き続いて第10回Vリーグでの初優勝があったわけだ。戦術面での強化の方向性は決して間違っていないのだから、(今シーズンのJTのように)結果が出ないからと諦めずに、完成度を高めていってもらいたいと願わずにはいられない。

p.s.: 結果は残念だったが、明日からパイオニアの試合結果を気にして不安になったりイライラしたりする必要が無くなると思うと、すごく気が楽だ(苦笑)。

|

« "えせリードブロック"とは? | トップページ | 今年のトヨタ車体 »

コメント

はじめまして。
言われてみれば9Vの時と今回と状況は良く似ていたような気がします。あの時も内田選手スタメン復帰1試合目で全勝のNECに土をつけ、久光にもストレートで勝利し、これでいけるかなと思った矢先日立佐和に敗れ結果的にそれが響いて4強を逃したわけですが、今回も最終戦の4強入りがかかった試合で同じチームを相手に敗れてしまったのはファンとしても残念でした。

日立佐和にはリーグではあの時以来の黒星なんですか?
なんだか因縁めいたものを感じます(笑)。

最後の3行は私も激しく同意です(笑)。

投稿: CC | 2008年3月19日 (水) 00時52分

久しぶりに男子Vの試合・松下-JTを見たんですが、意外だったことがありましたわ。

松下のセッターの岩田とブラジル人フェリッペがからむコンビが必見です。ブラジル代表のようです。特に岩田のトスが、二段とすでも速くて高い平行をあげてました。恐らくフェリペが普段からそういう要求して練習をしているんでしょう。恐らく全日本にもいずれ選ばれると思うんですが、代表でもそのトスを出来るか楽しみですね。フェリッペのアタックは久々にVリーグで見る世界レベルですよ。必見ですわ。

JTの加藤、徳元も早いトスなんですが、低くて早いのでブロックに引っかかってましたね。

Vリーグを見て久々に「おぉ」と思いましたわ。

投稿: オーツカ | 2008年3月19日 (水) 13時20分

はじめまして。いつも楽しく勉強させていただいています。
富山大会にも応援に行ったので、悪夢の瞬間を選手とともに味わいました。
今シーズンはチーム全体がもがいている、そんな空気が各会場では感じられました。戦略や戦術はともかく、選手のモチベーションをより高めるためにはどうしたらよいのか。管理人さんはどう思われますか? 個人技であるサーブ効果率が最下位というのは、やる気をそがれたからかなと素人ながら感じました。
全員バレーのために選手を駒として使う。それも戦略としてはあると思うのですが、パイオニアは個性的な選手の集まりですから、勝つためとはいえ、急に駒として扱われても体と心がついていかなかったのではないでしょうか。それは多くのファンも同じで、消化不良の原因があるのかなと思います。
女性的な感じ方かもしれませんが。
それはともかく、これからもパイオニアを応援するつもりに変わりはありません。理由は自分でもわかりませんが、パイオニアが大好きなので!

投稿: BitterSweet | 2008年3月19日 (水) 18時29分

いつも感心しながら読ませていただいております。
勝つチームを作り上げるというのは本当に難しいものだと思います。
監督の戦術ばかりでなく、選手個々のモチベーションやまとまりがあって初めて強いチームができるのだと思います。
マッチョさんやトモさんのような選手がいれば、今回も4強はなんとかいけたと思うのですが・・・
ところで、セッターの話ですが、南の評価はいかがでしょうか。巷では小濱よりも高い評価のようですが、私にはちょっと納得していません。
南にあって小浜にないものはなんでしょうか。

投稿: 山とら | 2008年3月20日 (木) 20時24分

>CCさん・BitterSweetさん・山とらさん

初めまして。
ほんとうにほんとうに、レスが遅くて申し訳ございませんでした。
これからも、恐らくは(今回ほど酷くなくても)こまめなレスは難しいかもしれませんが、是非宜しくお願いしますね。


まず、CCさん。

日立佐和相手の敗戦が、第9回Vリーグでの「あの」敗戦以来なのは、記憶の限りで間違いないです。
でも、Vリーグ以外でも、優勝した第12回Vリーグの直後の、セリンジャー前監督・吉原元選手の勇退の花道となるはずだった黒鷲でも、連覇を阻まれた相手は、やはり日立佐和でした。

さらには、これは覚えてなかったですが、こちらを見ると、どうも日立佐和とは因縁があるとしか言いようがなくなってきますね・・・東北パイオニアが入れ替えで戦った相手も日立佐和でしたし。でもあんまり意識しすぎるのも良くないですねぇ、奇しくも黒鷲初戦はまたまた日立佐和ですから。

投稿: T.w | 2008年4月21日 (月) 22時48分

>BitterSweetさん

>悪夢の瞬間を選手とともに味わいました

ファンとしては複雑ですね・・・その瞬間を目の当たりにするのも辛いでしょうし、でも見られずに結果で「まさか!?」を知ったのも辛かったですから。

本音を言わせてもらえば、4強入り争いをするところまで行くような状況ではないと開幕前は思っていました。それくらい内田選手から小濱選手にセッターが代わること(小濱選手が正セッターだというのは開幕前から確信していましたが)は大きなことだと思っていました。それが変にファンに期待を持たせる位に4強争いをしたので、内田選手が現役復帰したり・・・結果的に戦術を中心に見ている人間からも「消化不良」のような感じは覚えましたね。

「やる気をそがれた」とは思いませんが、サーブに関しては以前も確か何度も書いたように、私も吉田監督には考え直してもらいたい点だと思っています。男子バレーに比べて女子バレーはブレイク率が高い(サイドアウト率が低い)ので、サーブミスは許されない、という考え方が日本のバレー界では浸透していますが、だからといって「ただ入れる」だけじゃダメだと思いますし、「狙うべき場所に打つ」だけでもダメだと思ってます。

最後の2行については、私も同意見です!

投稿: T.w | 2008年4月21日 (月) 23時13分

>山とらさん

>選手個々のモチベーションやまとまりがあって初めて強いチームができるのだと思います

そうですね。奇しくも開幕前、確か天皇杯のプロモーション用としてG+で放送された時に、吉原さんが開幕直前のチーム状態を見て「不安を感じた」というのが当たってしまいました。

黒鷲は南選手がスタメンで行くのではないかという噂ですが、、、やはり現状としては、私は小濱選手が一番だと思ってます。ただ、期待したほどには精神的に(良い意味で)図太くなかったことが残念でした・・・。意外と南選手の方が「図太い」のかもしれません。でもセットアップの位置は、小濱選手が圧倒的に高いと思います。

投稿: T.w | 2008年4月21日 (月) 23時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/105977/40525935

この記事へのトラックバック一覧です: 選手・スタッフの皆様、お疲れ様でした:

« "えせリードブロック"とは? | トップページ | 今年のトヨタ車体 »