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2008年2月12日 (火)

これこそが2年前の再現!?(パイオニア - 武富士)(その2)

この「如何ともし難い」流れで、ニコリッチ選手に頼らざるを得なくなる状況は、武富士としては最悪である。せめてもの打開策として、石原監督はスタートローテーションを変えてくる。案の定、第2セット序盤もパイオニアに主導権を握られ、いよいよ原選手としてもニコリッチ選手に頼らざるを得ない。パイオニアもそれをわかっていて、3枚ブロックを多用するが、ここでニコリッチ選手が踏ん張る。連続してパイオニアのブロックを弾いて、セット中盤で逆転に成功。さらに、メグ・リーのライト平行を立て続けにシャットする活躍を見せ、ユミのトスミスもあって、11-15と武富士がリードを奪う・・・この場面でいよいよ、ユミに代わって「正セッターとして」ユキが登場。2年前の決勝戦の再現なる!
アサコが気を吐いて、吉澤選手のパイプ・ニコリッチ選手のレフトオープンを相次いでシャットし、追い上げ体制に入ると、15-16からユキとアサコの熟練コンビが見事なタイミングの早いCクイックを披露し、16-16の同点。これを見せられると、それまでバンチ・リードだった武富士のブロック陣も、センターの速攻にコミットせざるを得なくなる。終盤まで競り合いとなって、22-21とパイオニアが1点リードの場面の緊迫の場面で、ユキはこの試合初めてリーの中央からの時間差を使い、武富士ブロック陣は翻弄されて、23-21。直後にナナエのサービスエースで勝負あり。最後はセナがフェイントを決めて、25-22。パイオニアが2セット連取。

第3セット、ユキがそのままスタートから入る。セット序盤、リベロのガッツのオーバーハンドパスでのダブルコンタクトのミスなどで1-4と武富士がリード。しかし、ここで第2セットのアサコのCクイックのビデオを見ているような、ユウの同じくタイミングの早い見事なCクイックが決まる。しかし、今度はリーがまたオーバーハンドパスでのダブルコンタクトのミスが出たりして、3-8と武富士が主導権を握る。しかし、今度は第1セットの再現のように、原選手が石田選手のライトからのバックアタックにトスを振って相手ブロッカーを狙い通りに1枚にしたところで、セナにものの見事にシャットされて、パイオニアが追い上げ体制に入る。第2セットで勢いに乗りかけたニコリッチ選手に対して、セナ・メグをライトブロッカーに回してプレッシャーをかけて、12-12と追いつく。13-15と再び引き離されかけるところで、またまたアサコとの見事なCクイックが決まって、武富士のブロック陣はセンターブロッカーがどうしても速攻にコミット気味になる。一方武富士のセッター・原選手は、ニコリッチ選手が決まらなくなった次は、吉澤選手の高速レフト平行に頼らざるを得ず、その期待に吉澤選手も応えて、何とか1〜2点のリードを保ちながらセット終盤へ。ここで、石田選手がレフトからライトから、苦しいボールを軟打で立て続けて決めて、18-22と武富士がリード。パイオニアのセンターの速攻には武富士はコミットでセンターブロッカーがついてワンタッチを取るが、その分、両サイドの攻撃に徐々にセンターブロッカーはついて行けなくなり始める。一方、パイオニアはデディケートを崩しておらず、武富士のセンターの速攻にも2枚がリードで揃うが、何とか内藤選手がそれをかいくぐって決めて、19-23。さらに石田選手がライト平行を決めて、19-24とセットポイントを奪い、最後はピンチサーバーで出たナナエがサーブミスで、武富士が20-25で1セットを奪い返す。
しかし、セッター対決はユキの勝利。19-24の武富士のセットポイントの場面も、第2セット終盤と同じく、リーの中央からの時間差がノーマークとなって決まり、武富士のブロック陣は翻弄されっぱなし・・・ユウ・アサコの速攻はほとんど決まっている印象はないのだが、武富士のセンターブロッカーをコミットで跳ばせているという点で、ユキとしては狙い通りであったはずだ。

第4セット、今度はパイオニアの吉田監督がスタートローテーションを回して、第1セットと同じマッチアップを作り上げる。前セット終盤に立て続けに決められた石田選手に対して、再び第1セット同様にセナがブロックでプレッシャーをかけてミスを誘い、ライト側からの攻撃を潰してしまう。さらに、攻撃ではこのセットは序盤からリーが中央からの時間差におとりに入っておいて、今度はレフトのセナにトスを回す。これで主導権を握ると、同じく前セット中盤で決められた吉澤選手の高速レフト平行に対して、ユキ・ユウが完全に2枚マンツーマンコミットで対応してプレッシャーをかけて、ユキがシャットして10-7。これで吉澤選手も潰してしまった。調子に乗ったユキがサービスエースを決めて、13-8。原選手の選択肢はもうニコリッチ選手とセンターの速攻しかないが、ニコリッチ選手が前衛の時は、センターの速攻にはリードで2枚が揃うため、ワンタッチを取られてしまい、やはり決まらない。このセットは終始流れが変わらず、最後はニコリッチ選手のパイプに3枚ブロックが完成して、ユウがシャットし、25-17。パイオニアの完勝であった。

ユミとしては、悔しい試合だったであろうが、2年前の優勝決定戦を争った2人のセッター対決を、あの時とはまた別の立場でコート外から見ることが出来たのは、いい経験になっただろう。ユキがスタメンからスタートするようになった第3セット以降、吉田監督は2枚替えではユミではなくサツキを使った。恐らく、ユミにはこの試合をじっくりコート外から見て欲しいという思いと同時に、あくまで「お前は2枚替えで出る選手ではなく、正セッターなんだ!」という思いがあった気がした。

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コメント

早速に解説、ありがとうございました。
試合内容をさらに理解することができた感じがします。またお願いします。
小濱さんにはぜひがんばってもらいたいですね。2、3年後にはパイオニアの押しも押されぬ正セッターとして君臨してもらいたいです。

投稿: o-kun | 2008年2月16日 (土) 01時21分

確かに小濱選手がんばってほしいですね。去年までたまに内田選手と交代で出てた時は、丁寧なフワッとしたトスを上げるな!と思ってみておりましたが、やはりスターターで正セッターとなると違うんでしょうね?急成長して全日本セッターとして世界と戦えるくらいになってほしいし、アタッカー陣は今世界と戦ってるプレーヤー(メグ・アサコ・ユウ)・以前から世界に通用するアタッカー(レオ)多いわけだから可能性は十分にありますよね。リーグも終盤です。1試合1セットを大事にまずは4強入り目指して、決勝ラウンドで奇跡の逆転V奪回!!がんばれ!パイオニアレッドウィングス!!

投稿: 祐一 | 2008年2月16日 (土) 12時05分

こんばんは。
教えてほしいのです。
今日の東レ戦。スコアしか見ていないのですが、パイオニアぼろ負けしていますね。2セット目など8点しかとっていない。あまりにもおかしなスコアで負けてます。皇后杯?のときもこんなんでしたよね。
これ、なぜなんでしょうか?
素人目に東レのバレーがそんなに素晴らしいものとはまったく思えないです。確かに個人の能力として、今年のエースであるベタニアや荒木、木村は高い水準にあると思いますけど、チームとしての力でここまで圧倒されるほどの差があるとは思えんのです。素人目にバレーの内容としてはむしろパイオニアの方がいいバレーをしているように思っているのですが・・・。何か見落としているのでしょうか?
T.wさん。教えていただけないですか?

投稿: o-kun | 2008年2月18日 (月) 00時06分

>o-kunさん

初めまして。このところレスが出来ておらず、ご挨拶が遅れました。コメントありがとうございます!

>これ、なぜなんでしょうか?

まさにこのコメントを頂いている最中に、記事を書いている途中でしたので、是非記事の方でご覧下さい。

因みに、この東レ戦に限っては、私はユミの方がユキよりも(少なくともサイド攻撃については)いいトスを上げていたと思います。ユキもまだ復帰直後ということもあってか、トスの頂点がアンテナよりも手前に来ていることが多く見受けられて、アタッカー陣がストレートコースにうちあぐねており、そこを東レのレシーバー陣に拾われてしまいました。

投稿: T.w | 2008年2月18日 (月) 01時15分

>祐一さん

こんばんはー。
昨シーズン同様、リーグ終盤に入って、いよいよ全く気の抜けない試合が連戦続く状況となりましたね。ファンとしても気が気でないですが、お互い我慢強く応援し続けていきましょうね!

このところスタメン落ちしているレオですが、練習を見ていても、コンディション自体は故障前の状態に戻っているように見えます。o-kunさんへのレスで書いたとおり、トスがきちんとアンテナまで伸びてきて本来の「高くて早い」レオが好むトスになれば、高さ的には十分ブロックの上を抜くジャンプの高さは戻っているので、本来の力が発揮されると思います。昔からパイオニアを応援しているファンとしては、レオがコートにいなくて試合が成り立っているパイオニアを見るのが信じられないくらい(苦笑)なのですが、やっぱりここからリーグ終盤、彼女の力が絶対に必要だと思います。

投稿: T.w | 2008年2月18日 (月) 01時27分

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