地元(?)滋賀での初のパイオニアの2連戦だった。
昨シーズン同様、4強争いが熾烈となる中、非常に重要な試合となったJT戦は後回しとして(それは、各チームの今シーズンの特徴と絡めてアップしたいと思う)、先に3レグの初戦となった東レ戦からアップしてみたい。
NHK BS1での中継があったため、ご覧になった方も多いと思うが、結果はパイオニアの惨敗・・・。昨シーズンのセミファイナルラウンド・黒鷲の準決勝と、立て続けて惨敗を喫したJTに対してきっちり借りを返したと思った矢先、同じような惨敗を今度は東レ相手に喫してしまった形だ。
昨シーズンから、なぜこのような惨敗が増えたのか? 端から見ているだけの一介のファンに、その理由が解明できるはずもないが、ただ一つ見ていて思うのは、恐らく吉田監督の思い描くバレースタイルのために、昨シーズンもそうだったが今シーズンは更にいっそう、ゲーム中の約束事が増えており、また相手チームの戦術に対してどう対応するかという戦略も、試合前から相当綿密に練られた上で、それを基にしてコート上の各選手の動きが試合前から綿密に決められているように見える。もちろん、相手もそれを想定して対応してくるはずであり、だからこそ試合が始まればお互いに微調整をしながら、試合の流れがお互いの間を行き来するわけだが、セリンジャー前監督時代よりも更にそういった試合前の約束事が事細かに決められているがために、試合前に立てた戦略が上手く功を奏さなかった場合に、コート上の各選手の頭の中が真っ白になって、まるで思考停止してしまっているように見えるのだ。
この日の東レ戦で言えば、相手のベタニア(デラクルス)選手をはじめとするハイセットに対して3枚ブロックを完成させて、プレッシャーをかけるという戦略であったと想像する。実際、試合開始早々ベタニア選手に上がったレフトオープンに対して、リー・ユウ・セナの3枚ブロックを完成させて、狙い通りにワンタッチを取ったが、トランジションで有効な攻撃を組み立てられず、続くラリーで再び上がったベタニア選手のレフトオープンに対しても3枚ブロックを完成させたが、彼女に決められてしまう。彼女が後衛に下がり、代わって木村選手が前衛に回ってくると、早速彼女のハイセットに対しても同じく今度はユミ・アサコ・セナの3枚ブロックを完成させるが、同じく彼女に決められてしまう。今シーズンのパイオニアにおいては、昨シーズンにも増して組織ブロックを戦略の中心に置いているため、試合前の狙い通りのブロックを完成させていて、それで有効なワンタッチ・シャットが取れずに相手に決められてしまうと、次にどうしていいのか? 答えが見つからないままにゲームが進行していくうちに、バタバタとミスが出てしまう。結局、この日も第1セット4-10と東レに引き離されたところで、ユミがユキに代えられてしまったが、問題はユミ自体にあったわけでは決してないと思う。約束事が事細かであるがゆえに、コート上の各選手の動きに柔軟性というか、臨機応変さがなくなっているのだ。だから、セッターが百戦錬磨のベテランセッターに代わったところで、何ら事態が変わらない。ユウも7-12の場面で、ベタニア選手のレフトオープンに対してブロックに跳びに行くのを諦めてしまうという、らしからぬプレーが見られてしまう。こういう時には、例えば一か八か敢えてマンツーマンコミットに変えてみるとか、そういう大胆さでもなければ流れも変わらないだろう。結局、東レは別に何らの戦略を採るわけでもなく、ただ淡々と試合運びをして、気づけば勝手にパイオニアが自滅して終わった形だった。
目にすることは出来なかったが、前週の2レグの東レ戦では、第1セット序盤からパイオニアペースで試合が進んで先にセットポイントを握りながら、そこから粘られてジュースに持ち込まれて逆転で落とし、第2セットも同じくジュースで落として結局ストレート負け。1レグでも同じように第1セット序盤からパイオニアペースであったものをセット終盤に逆転されるパターンであったし、そう言えば昨シーズンでの東レ戦での敗北(2レグ)も同じような展開だった。東レに対して、昨シーズンのJTのような、イヤな苦手意識が植え付けられていなければいいのだが・・・。
もし、パイオニアが無事に何とか4強入りを果たした場合、恐らくはセミファイナルラウンドで再び相対することになるであろう東レに対して、どういった戦いを挑むべきか?・・・今シーズンについては、戦術はさておき、間違いなく客観的に見て東レの方が強いわけであるから、パイオニアとしてはやはり自チームのバレースタイルを敢えて崩してでも、思い切った戦略を採る必要があるだろう。私ならば、レフト攻撃主体の東レであるだけに、ただ単なる3枚ブロックで対抗できないとするならば、やはりライトブロッカーを高くするしかないと思う。具体的には、シーズン当初の配列(レオ・メグのレフト対角にセナをオポジット)に戻して戦うか、あるいは優勝した第12回Vリーグでの久光相手でセリンジャー前監督が採ったような、メグをオポジットに配する配列も考慮すべきだと思う。
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