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2008年1月19日 (土)

2年前の決勝戦の再現?!(久光製薬 - パイオニア)(その2)

第4セット、真鍋監督が動く。久光のサーブから始まるセットのため、スタートローテーションを1つ回すはずのところで、敢えて回さずにスタート。序盤でパイオニアのレセプションの乱れやアサコのタッチネットのミスなどが続いて、8-1と久光が大量リードを奪う。この展開になれば、そもそもセットカウントでは2−1とリードしている久光だけに、第3セットの嫌な流れも断ち切って、一気に突っ走りそうなものだが、ところがそうならない。点数でいくらリードしていても、パイオニアのブロック陣のプレッシャーが久光の選手達に重くのしかかっている状況は変わらず、一方パイオニアの選手達は、自分たちの狙いが機能し始めた手応えを感じているから、いくらリードされていても決して意気消沈しない。セット中盤で遂に先野選手をシャットし、精神的に追い込まれた橋本選手は、まだまだセーフティーリードを保った状況でもパブロワ選手に頼り切ったトス回しとなり、結果的にパイオニアに悉くブロックに引っかけられるかあるいはパブロワ選手のスパイクミスでじりじり追い上げられ、そして彼女のパイプ攻撃がシャットされて、遂に16-16の同点となる。いったん18-16とまた久光に引き離されかけるも、先野選手の速攻に2枚ブロックが完成し、直後は狩野美雪選手のレフト平行に3枚ブロックが完成して、ユウがシャット。メグが逆に先野選手にシャットされて、再び引き離されかけるも、パブロワ選手にブロックでプレッシャーをかけてミスを誘い、21-19。直後に先野選手の速攻に3枚ブロックが完成して、アサコがシャット。21-20と追い上げたところで、このセットの勝負の分け目が訪れる。次にトスが上がる場所としてレフトブロッカーであったレオが、サーバーのユウに向かって、ライト(の仁木選手)にトスが上がったら(きちんと2枚ブロックを揃えるから)フェイントをケアしろ! とはっきりとジェスチャーしていた。そして、実際にライトの仁木選手にトスが上がり、レオ・アサコの2枚ブロックが完成し、レオの読み通りに仁木選手はフェイントを仕掛けた・・・が、ユウはそれを拾いきれず、、、。その1点が痛く響いて結局フルセットに持ち込めず、最後はパブロワ選手が豪快にインナースパイクを決めて、久光の3ー1での勝利となった。

試合後のインタビューで真鍋監督は第一声に「正直、ホッとしています」と素直に気持ちを語った。久光ベンチとすれば「勝った気がしない」というのが偽らざる気持ちだっただろうと思う。点数的には久光が危なげなく勝ったように一見見える試合だったが、第3セット以降は久光はリードしていても何か追い込まれたような雰囲気が漂っていた。それだけパイオニアのブロックのプレッシャーを、第3セット以降は感じながらの戦いを強いられていたということだ。
パイオニアとしては、勝負には敗れたものの、次回の対戦に繋がる戦いは出来たと思う。元気がなさそうに見えたセナにも明るい笑顔が、特に第4セットでは見られたのも大きかった。実は、パイオニアは次週も久光製薬と対戦する(即ち連戦)スケジュールとなっているのだ。この試合の流れを見ていて、2年前の決勝戦の第1試合の流れと非常に近いものを感じた・・・あの試合でも、一見久光の圧勝にも見えた3ー1での久光の勝利だったが、あの1戦目の第3セットから、第2試合でパイオニアに流れが変わる伏線が実はあったのだ。最後に久光の助っ人外国人選手(2年前はケニア選手)が豪快に決めて、試合が終わったのも同じ形だ。

果たして、2年前の決勝戦第2戦の再現となるかどうか? 久光としての救いは、連戦と言えども4日間の合間があることであろう。その間に真鍋監督が次の手を考えつくことが出来るかどうか?
パイオニアにとっての本当の敵は、実は久光ベンチではなく、11時の開始時間かもしれない、、、(実は、昨シーズンからパイオニアは、11時開始の試合では悉く敗れている気がする)。

やはり、現在のV・プレミア女子にあっては、久光とパイオニアの対戦が「戦術的に見て」最も見応えのある試合だと思う。
因みにNHK BSの解説だったお方、久光が第3セットをパイオニアに奪われた理由をアナウンサーに聞かれて「(気の)緩みですかね」は酷すぎるんじゃないの! 精神的に追い込まれて、あんなに「必死に」なっていた久光の選手達に失礼ってもんでしょ!

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コメント

あらためて第3,4セットを見直してみましたが、システムの駆け引きが見えてくると本当に面白いですね。

後半で橋本選手の平行トスの早さが増したことも勝敗を分けた一因のように思いました。

JT-東レ戦も見ましたが、谷口選手の低くて早い平行のスパイクがほとんど決まっていました。1枚デディケートしておけば対応できるんだろうけど、東レにはそれができないんでしょうね。
JTのライト攻撃は高いトスが多いので、センターブロッカーの負担は小さいと思うのですが、・・・。セッターがブロックの計算外だからでしょうか?

19日のJT-東レ戦は東レが勝ったので、ブロックが改善したのかと思いましたが、ブロック本数は全然少ないですね。谷口選手の決定率は下がっていたので、シャットはなくても有効なブロックができていたのか?東レの強さって何なんでしょう?

投稿: T | 2008年1月21日 (月) 00時05分

こんにちは、お久しぶりです。
今のところ、Vプレミアリーグは どのチームが優勝するのかわかりませんね。接戦です・・・
BSで入っていた、【第一試合・パイオニアVS久光製薬・・・第二試合・東レVSJT】を観ていたのですが、パイオニアVS久光製薬の試合が、大げさかもしれないのですが 海外の試合を観ているかのように面白かったのです。久光の圧勝か?と思えば、パイオニアが追いつく・・・と、非常にどちらが勝つのか最後までわからない試合でした。
素人なのでわからないのですが、どのチームもやり方しだいでは、パイオニアや久光のような試合をすることは可能なんでしょうか?さらには、ワールドカップでみせた、イタリア女子のような安定感のあるバレーをすることは、日本人だけで可能だとは思いますか?  

投稿: 8753 | 2008年1月21日 (月) 14時48分


  久光製薬SP軍との較差は、
 邦人間補強の成否に象徴されて
 居る気がして為らない…其処で
 何故と無しに「不気味」な軍が
 大津市『女子・アロォズ』では
 無かろうか、何処か「交ぃ物」
 が1つ外れれば『自滅』スルが
 其れ迄は、「日紡貝塚」並に、
 自家爆発を続け…誰にでも留め
 得ない破壊力が持続スル…?勝

投稿: 怨恨PIO⑧. | 2008年1月22日 (火) 09時03分

>Tさん

>後半で橋本選手の平行トスの早さが増したことも勝敗を分けた

仰るとおりですね。橋本選手は初めてレギュラーになった昨シーズンから既に、きちんと相手ブロックシステムと駆け引きをしながらトス回しを組み立てられるセッターでした。2年前の対戦の時の、鶴田・内田両ベテランセッターの駆け引きと同じようなことを、両チームともセッターが若返っても変わらずに見せてもらえていることが、この両チームの対戦が楽しめる理由だと思います。

今年の東レの強さ・・・これは、後日各チームの今シーズンの特徴として記事をアップしようとは思ってはいるのですが、、、『チームの顔』では菅野監督は昨シーズン悪かったブロックとレシーブの関係を徹底して練習してきたと語ってはいるのですけど、ならば昨年に比べてブロックシステムは組織的になっているのかというと、正直疑問です(ブロックを重視して今シーズン当初は西脇選手に代えて富田選手をスタメンで使っていたことはわかりますが・・・)。

投稿: T.w | 2008年1月26日 (土) 23時16分

こんばんは
Resありがとうございます。

橋本・小濱両選手ともレギュラー1年目から「相手ブロックシステムと駆け引きをしながらトス回しを組み立てられるセッター」だというのはチームの(監督の)力ですよね。
どこぞのセッターがひたすら低くて速いレフト平行にすがるのもやはりチームの力。それをテンぱったと言われるのはかわいそうな気がします。


>今年の東レの強さ・・・これは、後日各チームの今シーズンの特徴として記事をアップしようとは思ってはいるのですが、、、

いつかそのうちで・・・でも楽しみにしております。

投稿: T | 2008年1月27日 (日) 00時31分

こんばんは。
今日TVで、動いているパイオニアの試合を久しぶりに観ました。改めて、パイオニアのバレーは面白いな、と思いました(ブロック、コンビ等々)。ただ、その完成度はまだ低いのでしょうか、、、相手の武富士さんのミスも多くて、試合自体が大味に感じられる部分もたくさんありました。でも今首位を走っている東レさんよりは観甲斐を感じました。
個人的には結果数字はもっとと思われる部分もありますが栗原さん、全日本時よりもスパイクが速いように思います。バックアタックも微妙ですがやっぱり速い。佐々木さんがいないためレセプションも中心でやってますね。もっともっと速くそして精度が高くなってくることを期待したいと思います。
ずいぶん後になってもいいので、ここでぜひまたパイオニアの試合の解説をお願いしたいです。
よろしくお願いいたします。

投稿: o-kun | 2008年2月11日 (月) 02時20分

僕も昨日の武富士戦BSで観ました。本当パイオニアが1番戦術的にみても素晴らしいのに今一つ勝ち星につながらないのは僕らファン以上に選手達自身がもどかしく感じていることだと思います。個人的には栗原選手がずっと好きで栗原選手を中心に見てしまうのですが確かに全日本よりもパイオニアの時の方が機動力あるしスパイクした後の着地もしゃがみ込むのが少ない、それだけ良い状態だと思ってます。ブロックやレセプションもちょっと上達したんじゃないかなと(ひいき目かもしれませんが)。以前は栗原選手の所にサーブがくるとヒヤヒヤしていましたが最近は安心して見てられます。管理人さんのイチ押しの庄司選手も僕も前から注目していましたが今季リーグはまだ本調子じゃないというかコンビが合わないというか…ですね。でもブロックに関しては本来の力を出せてるように思います。庄司選手にも頑張って是非全日本のレギュラーを勝ち取って欲しいです。長々と失礼しました。また管理人さんの解説楽しみに待ちます。

投稿: 祐一 | 2008年2月11日 (月) 12時40分

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