2年前の決勝戦の再現?!(久光製薬 - パイオニア)(その2)
第4セット、真鍋監督が動く。久光のサーブから始まるセットのため、スタートローテーションを1つ回すはずのところで、敢えて回さずにスタート。序盤でパイオニアのレセプションの乱れやアサコのタッチネットのミスなどが続いて、8-1と久光が大量リードを奪う。この展開になれば、そもそもセットカウントでは2−1とリードしている久光だけに、第3セットの嫌な流れも断ち切って、一気に突っ走りそうなものだが、ところがそうならない。点数でいくらリードしていても、パイオニアのブロック陣のプレッシャーが久光の選手達に重くのしかかっている状況は変わらず、一方パイオニアの選手達は、自分たちの狙いが機能し始めた手応えを感じているから、いくらリードされていても決して意気消沈しない。セット中盤で遂に先野選手をシャットし、精神的に追い込まれた橋本選手は、まだまだセーフティーリードを保った状況でもパブロワ選手に頼り切ったトス回しとなり、結果的にパイオニアに悉くブロックに引っかけられるかあるいはパブロワ選手のスパイクミスでじりじり追い上げられ、そして彼女のパイプ攻撃がシャットされて、遂に16-16の同点となる。いったん18-16とまた久光に引き離されかけるも、先野選手の速攻に2枚ブロックが完成し、直後は狩野美雪選手のレフト平行に3枚ブロックが完成して、ユウがシャット。メグが逆に先野選手にシャットされて、再び引き離されかけるも、パブロワ選手にブロックでプレッシャーをかけてミスを誘い、21-19。直後に先野選手の速攻に3枚ブロックが完成して、アサコがシャット。21-20と追い上げたところで、このセットの勝負の分け目が訪れる。次にトスが上がる場所としてレフトブロッカーであったレオが、サーバーのユウに向かって、ライト(の仁木選手)にトスが上がったら(きちんと2枚ブロックを揃えるから)フェイントをケアしろ! とはっきりとジェスチャーしていた。そして、実際にライトの仁木選手にトスが上がり、レオ・アサコの2枚ブロックが完成し、レオの読み通りに仁木選手はフェイントを仕掛けた・・・が、ユウはそれを拾いきれず、、、。その1点が痛く響いて結局フルセットに持ち込めず、最後はパブロワ選手が豪快にインナースパイクを決めて、久光の3ー1での勝利となった。
試合後のインタビューで真鍋監督は第一声に「正直、ホッとしています」と素直に気持ちを語った。久光ベンチとすれば「勝った気がしない」というのが偽らざる気持ちだっただろうと思う。点数的には久光が危なげなく勝ったように一見見える試合だったが、第3セット以降は久光はリードしていても何か追い込まれたような雰囲気が漂っていた。それだけパイオニアのブロックのプレッシャーを、第3セット以降は感じながらの戦いを強いられていたということだ。
パイオニアとしては、勝負には敗れたものの、次回の対戦に繋がる戦いは出来たと思う。元気がなさそうに見えたセナにも明るい笑顔が、特に第4セットでは見られたのも大きかった。実は、パイオニアは次週も久光製薬と対戦する(即ち連戦)スケジュールとなっているのだ。この試合の流れを見ていて、2年前の決勝戦の第1試合の流れと非常に近いものを感じた・・・あの試合でも、一見久光の圧勝にも見えた3ー1での久光の勝利だったが、あの1戦目の第3セットから、第2試合でパイオニアに流れが変わる伏線が実はあったのだ。最後に久光の助っ人外国人選手(2年前はケニア選手)が豪快に決めて、試合が終わったのも同じ形だ。
果たして、2年前の決勝戦第2戦の再現となるかどうか? 久光としての救いは、連戦と言えども4日間の合間があることであろう。その間に真鍋監督が次の手を考えつくことが出来るかどうか?
パイオニアにとっての本当の敵は、実は久光ベンチではなく、11時の開始時間かもしれない、、、(実は、昨シーズンからパイオニアは、11時開始の試合では悉く敗れている気がする)。
やはり、現在のV・プレミア女子にあっては、久光とパイオニアの対戦が「戦術的に見て」最も見応えのある試合だと思う。
因みにNHK BSの解説だったお方、久光が第3セットをパイオニアに奪われた理由をアナウンサーに聞かれて「(気の)緩みですかね」は酷すぎるんじゃないの! 精神的に追い込まれて、あんなに「必死に」なっていた久光の選手達に失礼ってもんでしょ!
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