« (ワールドカップ2007女子)ブラジル - アメリカ(その1) | トップページ | (ワールドカップ2007女子)日本 - イタリア »

2007年11月13日 (火)

(ワールドカップ2007女子)ブラジル - アメリカ(その2)

第3セット、スタート早々にグラスがジャケリネのライト攻撃をシャット。さらに6-5から、ジャケリネのレフト平行に2枚ブロックがきっちり揃って、オーモーサントスがシャット。第3セットにスタメンとして起用された2人がブロックで気を吐いて、アメリカに流れが来る。両チームともに素晴らしいディグの応酬で続いた長い長いラリーも、最後はアメリカが拾い勝って8-5。しかし、ブラジルも負けていない。ローガン・トムのパイプに3枚ブロックが揃ってシャット。直後はアメリカがタッチネットで1点差。さらに、ファビアナの速攻で11-11と同点。ローガン・トムがスパイクミスを犯して、遂に11-12と逆転される。このままブラジルに持って行かれるか? と思われたが、アメリカはグラスが後衛に下がったところで第2セット終盤同様に彼女がサーブで狙われるために、郎平監督はローガン・トム同様に代表復帰をした元・名リベロのシコラを投入。彼女の気迫溢れるプレーが意気消沈しかけていたアメリカのコート内の士気を高め、ローガン・トムのノータッチエースで再びアメリカが15-14とリード。ジャケリネが序盤で2本止められた影響もあってか、弱気にスパイクをネットに引っかけて16-14。17-16と1点差に追い上げたところで、またまたジャケリネのスパイクがネットで、18-16。ギマラエス監督はたまらず彼女をサッサへ交代させる。その交代で一進一退でブラジルも凌ぐが、22-20からシェイラがローガン・トムにシャットされて23-20。直後にバレウスカの速攻に頼るも、それにバウン・ハニーフの2枚ブロックが揃ってラリーに持ち込まれ、ハニーフがライトからハイセットを決めて、24-20。最後もハニーフが決めて25-21、アメリカが1セットを取り返す。
実はこのセットのポイントは、18-16のアメリカ2点リードの場面にあった。2点ビハインドで追い込まれたブラジルは、ファビアナの速攻に頼ったが、セット序盤にジャケリネの両サイドの早い攻撃をそれぞれサイドブロッカーがシャットに成功したことで、アメリカのブロックシステムがきっちりバンチを敷いて速攻に2枚揃うことができ、この試合で初めて見事にワンタッチを取ったのだ。これが、23-20の終盤の大事な局面でバレウスカの速攻に2枚ブロックが揃う伏線になった。さらには、これがフォフォンのトス回しにまで微妙に影響し始め、それが第4セットの序盤にまで影響する・・・。

その第4セット、まずジョインズがブロードを決めてアメリカが先行。直後、ラリーからフォフォンはファビアナの速攻を使おうとするも、それにアメリカのブロックシステムがきっちりバンチで2枚揃うのがトスアップ寸前でわかったのか? 名手らしからぬトスミスで0-2。さらに次にはパウラの高速パイプに頼るも、またまたトスが合わず0-3。アメリカのブロックシステムの威圧、特に中央攻撃に対する威圧が、ブラジルの高速3Dバレーの歯車を狂わせ始める。仕方なく、フォフォンは両センターをブロードでライトへ走らせて対抗し始めるが、両サイドの攻撃一辺倒になったことに対して、アメリカは「待ってました」とシェイラをハニーフがまともにシャット! こうなるとブラジルのアタッカーをしても如何ともし難い・・・ジャケリネのライト平行・ファビアナのライトへのブロードがともにアメリカのブロックの威圧に負けて、連続スパイクミスで7-14。直後、ハニーフが豪快に決めて7-15。打つ手がなくなったギマラエス監督はシェイラをナタリアに代え、彼女が豪快にレフト攻撃で決め返して8-15。さらに若い彼女のライトからの攻撃に託すも、それをファインディグで繋がれて、ラリーからファビアナの速攻を久々に繰り出したフォフォンだったが、それを何とジョインズが1枚でシャット! こうなると何をやっても決まるアメリカ。バレウスカの速攻は今度がバウンに1枚で止められ、逆にアメリカの速攻にブラジルのブロック陣がついて行けない・・・。パウラが一人で気を吐いて、終盤ブラジルが23-24と1点差まで追い上げるも、最後はパウラのスパイクサーブがネットにかかり、23-25。フルセットの死闘へもつれ込む。アメリカはこのセット中盤から、ハニーフが大黒柱の活躍を見せた。

そして、運命の第5セット。ブラジルはジャケリネに代えてサッサでスタート。サイドアウトの応酬で2-1のアメリカ1点リードから、フォフォンは逆モーションをついて高速ライト平行をシェイラにあげるも、バウンが見事に空中で間に合って2枚ブロックが揃ってシャット! こうなるとフォフォンは次はパウラに高速レフト平行を上げざるを得ず、当然それをアメリカもわかって、綺麗に2枚ブロックが揃い、そのプレッシャーに負けてパウラが珍しいスパイクミスを犯し、4-1。直後、パウラが決めて4-2とするも、ローガン・トムが相手コートまで追いかけて繋ごうとする気迫を見せ、次のラリーではパウラをバウンが見事にシャットして5-2。バレウスカのブロードもローガン・トムがシャットして、7-2。これでほぼ勝負あった。チェンジコート後、9-5と少し追い上げ体勢に入りかけるも、ファビアナがスパイクミスを犯して11-5。13-6から、パウラが第4セット終盤同様に気を吐いて、13-9と追い上げるも、時すでに遅し。ハニーフがライト平行を決めて14-9のマッチポイント。最後はシェイラの高速ライト平行がサイドラインを割って、15-9。

中央からの速攻に対してブロックでプレッシャーをかければ、ブラジルほどに完成された高速3Dバレーであっても、もろくも崩れ去る・・・それが見事に体現された試合だった。それだけ、アメリカのブロックは素晴らしかった!

|

« (ワールドカップ2007女子)ブラジル - アメリカ(その1) | トップページ | (ワールドカップ2007女子)日本 - イタリア »

コメント

素晴らしいレポートですね。Twさんの解説で見れたらどんなにおもしろいことか。解説の川合氏は「ブロックの完成前に打てるかどうか」しかしらないようです。
Twさんのレポートを読んで、ブロックシステムを注目して見ていますが、スパイクの直前にならないとブロッカーが写らないので、なかなか分かりません。
イタリアvsブラジル、セルビアvsアメリカ一体どんなバレーが展開されたのか興味津々です。

投稿: T | 2007年11月14日 (水) 22時49分

>Tさん

お褒めの言葉、ありがとうございます!

>イタリアvsブラジル、セルビアvsアメリカ一体どんなバレーが展開されたのか興味津々です。

今まさに、この2戦のビデオを見始めたところです。ご期待に添えるよう頑張ります。

投稿: T.w | 2007年11月18日 (日) 23時57分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/105977/17058953

この記事へのトラックバック一覧です: (ワールドカップ2007女子)ブラジル - アメリカ(その2):

« (ワールドカップ2007女子)ブラジル - アメリカ(その1) | トップページ | (ワールドカップ2007女子)日本 - イタリア »