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2007年11月 4日 (日)

(ワールドカップ2007女子)日本 - 韓国

ざぁーっとビデオで昨日・今日の日本戦を見た。

アジア選手権以来、貝塚での合宿までは杉山・荒木両選手がスタメン組であったのに、直前になってユウをスタメンとして使おうとしたのはなぜだったのか?

まぁ、「非国民宣言」した人間としては、別にどうだっていいというのが本音ではあるのだが、悲しいかな? 人間の習性は変えられず、ついつい考えてしまう。

韓国戦で顕著だったが、ワールドグランプリの時と比べ、竹下選手が前衛の場面でのブロックの弱点を、ブロックチェンジを行うことで繕おうとしている点が伺えた。具体的には、本来ライトブロッカーとなる彼女をレフトブロッカーに配して、栗原選手をセンターブロッカー・センター陣をライトブロッカーとして構えさせる戦略だ。特に現在の韓国はライト側からの攻撃が少なく、レフト側のキムヨンギョン選手にトスが集まっている。従って、韓国と相対する場合には、相手のライト側からの攻撃に対するマークが多少甘くなっても、相手のレフト側すなわち自チームのライト側にデディケートするのが理には適う。その意味で竹下選手をレフトブロッカーに配したと考えられ、実際それがある程度機能していた。ただ、問題はそこでワンタッチを取ったり、抜けてきたボールをディグで繋いだ直後のトランジションでの攻撃だ。一般的にレフトの選手が相手のレフト攻撃に対してブロック参加を行った直後のトランジションで、レフト攻撃を行うのは相当の技術と修練を要する。その点、栗原選手はパイオニアで実は盛んに同様の戦略を経験しているため、問題なくトランジションでレフトからの攻撃を繰り出して見せた。但し、そこ(レフトの栗原選手)にしかトスが上がらないとわかったのでは、相手ブロッカー陣にとっては「思うつぼ」となる。そこで、ライトブロッカーとして跳ぶセンター陣にも、トランジションでライトからの攻撃を繰り出してもらう必要があるし、さらには後衛にいるレフト・オポジットの両選手にバックアタックを繰り出してもらう必要があるのだ。

現在の全日本女子の配列で考えると、その場面で後衛にいるレフトプレーヤーと言えば高橋みゆき選手であり、オポジットプレーヤーと言えば木村沙織選手だが、そのうち高橋みゆき選手は残念ながらバックアタックは打てず、木村沙織選手はラリー中にトスを上げるというチーム内の「約束事」がアジア選手権以来出来たはずなので、結局トランジションでトスを上げられる場所は、レフトの栗原選手かライトのセンター陣しかないのだ。となると、センター陣がライト側からハイセットを打ちこなせる能力が不可欠となり・・・という論理展開だろうか?

で、結局のところ実際には、その場面で栗原選手のレフト攻撃一本槍となっているわけだが・・・果たして、明日のセルビア相手にもブロックチェンジを行うのだろうか?? ヨーロッパ型のバレーを相手にして、ライト側からの攻撃に対するマークを甘くするデディケートが得策と果たして言えるのだろうか??
さらには、この戦略を採ることで、表レフトの役割を果たせるのが、栗原選手以外には(現在の全日本女子のベンチ入り12名の中では)考えられなくなっており、柳本監督は「テン・シン・メグ」と心中すると言っているようなものである。

ま、やはり考えるだけ時間の無駄だったような気がしてきた・・・。

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コメント

こんにちは
「韓国戦で顕著だったが、ワールドグランプリの時と比べ、竹下選手が前衛の場面でのブロックの弱点を、ブロックチェンジを行うことで繕おうとしている点が伺えた。」

昨日の韓国戦に行って参りました。大村選手が竹下選手の代わりにワンポイントブロッカーで入る場合が多いのですが、竹下選手が前衛ライトのある場合で柳本監督に「ライトで跳べ」と指示されて入りました(監督の身振りは明らかにライト指示)。

ところが入った後に隣の杉山選手と話した所、杉山選手は「センターに回って」という感じの指示。大村選手は「えっ?」という感じで混乱している感じでしたが、そのまま、韓国サーブのホイッスル。大村選手はセンターはどこに行こうかと混乱したままの所にレフトの選手も回ってよいか迷っている素振り。結局、そのままライトで跳びましたが、完全に跳び遅れて、ノーマークに近い形で決められました。

全く、ワンポイントブロックの役割をせずに竹下選手がそのまま跳んだよりも悪い結果に終わりました。監督と選手(特に杉山選手)とのコミュニケーション不足の一面を見たような…。

投稿: オリビア | 2007年11月 4日 (日) 09時33分

こんにちは
大村選手のワンブロの件ですが、結局「ライト」でのみ跳んだという結果だったと思いますが、最後の方は機能していましたね。セッターがファーストタッチをした時ライト側がトスを上げるというパターンからは、杉山選手はライトへ行かない方がいいと思いますが、自分がストレートを止めたいと思ったのでしょうか?

最後の方で大村選手が入って何本かラリーがあったとき、木村選手のトスは全てレフトのハイセットでしたね。この期に及んで新しいことに挑戦できないとは思いますが、それにしても栗原選手の個人的成長以外に、この3年間で何が変わったんでしょうね?(竹下選手がバックアタックのトスを上げられるようになったというのは大きいですが)

バックアタックについてですが、栗原選手はブロックが2枚付いても的確なコースに打ち分けていて、威力も十分あり、素晴らしいと思いました。
ただし、ライトからはほとんど決まっていませんでしたね。高橋選手が前衛レフトにいるわけなのにブロックを分断できていないようです。

竹下選手のレフトブロックですが、セルビアはブロードが強力なので、使わないのではないでしょうか?ちょっと注目のポイントですね。

投稿: T | 2007年11月 4日 (日) 11時15分

Tさん こんにちは

>ただし、ライトからはほとんど決まっていませんでしたね。

センターの時と違って、ライトになると途端に窮屈で打ちにくそうです。もともと栗原選手は前衛ライトではクロスの方が得意のようですが、バックアタックでライトから打つとストレートを意識していて、打ちにくそうな感じです。

セルビアは昨日の試合を見た限りでは190センチ台の大型アタッカーが高いトスを打っている時は良いのですが、セッターがやや不安定。平行や速攻が最後まで合わずにタイムアウトでも何度も監督から注意を受けていました。勝負所でエースに高いボールを集め出したら、日本のブロックでは対応出来ないと思いますので、序盤でいかにリードするかが鍵だと思います。セルビアのエースは高いですが若いので、追い込まれるとミスがでます。そこに序盤からつけ込めるか…。

投稿: オリビア | 2007年11月 4日 (日) 12時53分

 「Aキャッチからの攻撃は強い」などと世間ではサイドアウトばかりが注目されているような気がしますが、ブレイクはたぶんもっと重要だろうと。トランジションの第一段階がブロックで、このご時勢ブロックはキルを狙うばかりではないはずですし、その後の攻撃のことまで考慮して組織化をしているはず・・・本当なら。でもやはりご例示の「センターをライトサイドブロッカーにする」場面なんかは、やはり私も、ん~・・・と感じるところはあります。そこからのトランジションでは大概3人くらい「用なし状態」になっているのではないでしょうか。それに前から思っていたんですが、ブロード攻撃が一発で決まらずにそこからラリーが続いた場合でも似たようなことになっていますよね。
 センタープレーヤーがマルチテンポアタッカーでライト側からも攻撃参加し、さらにバックアタッカーも助走してくれば、なかなか迫力があるんですけれどね。レッドウィングスみたいに・・・ ニヤッ。

 オリビアさんのご指摘、大村選手がワンポイントブロッカーで入ったときの混乱って、組織的な戦術の意思統一がなされていないというか、ブロックならブロックのことばかり考えてトランジションのことまで思いが至らないというような、そんなレベルだからなんでしょうかねぇ。

投稿: one of No.33 | 2007年11月 4日 (日) 19時07分

セルビア戦第2セットを見ながら書いています。
解説者2人はオリンピック経験者ゲストですね。

ゲストの小倉が「相手がすごいんじゃなくてやるべきことをやってないだけ」みたいなことを言ってましたが、その通りですね。高いブロックにまともにぶつけているだけです。
そんなことは解説者が言うべきことですが、「どう攻めればいいのか」というコメントはありません。アナウンサーは「レシーブに懸けてきた日本」ばかり言っています。レシーブ練習している暇があったら、攻める工夫とブロック&トランジションでしょう。第1セット終盤だけで2本も、押さえ込めるネット際のボールを逃しています。

投稿: T | 2007年11月 4日 (日) 20時14分

おおっ!木村選手がトランジションでレフト平行を上げて高橋選手が決めました。と思ったら今度は、トランジションを栗原のバックアタックに上げ、これも決定。

投稿: T | 2007年11月 4日 (日) 20時16分

ああ、タッチネットとトスミス。22-16から逆転負け。相手の怒濤のサーブに佐野選手のレシーブは見事でしたが、その辺りから杉山選手が全く決まらず・・・。

投稿: T | 2007年11月 4日 (日) 21時28分

ただいま、東京体育館より戻りました。

Tさんのご指摘のように最後はサーブにやられました。高橋選手も杉山選手も決めることが出来ず、「あと、もう一本決まれば…」という展開。何か、欧米の高身長チームと当たると(今後はその連続ですが)どうなるかを暗示しているように思います。

昨日、今日の佐野選手は見事なレシーブを連発していて、久々に「リベロって大事なポジションだな」と思いました。

多治見、庄司、大山…と使い所を選べば面白い活躍が出来そうなコマが揃っているので、次のシリーズからは監督采配の妙味を見せていただきたいですね。勿論、高校生セッターも観たいですね。

投稿: オリビア | 2007年11月 4日 (日) 22時03分

時々ロムってました。
柳本監督は、異様に自分の生え抜きにこだわりますね。
今日もメンバーチェンジは生え抜き選手ばかり。
メグ以外のパイオニアの選手はあまり使いたがらないですね。
彼女たちが活躍すると、自分が育てた・・・・って言えないからですかね。
あと、竹下選手がムキになったひとりの選手に上げ続けるという采配も疑問。
今日の高橋に対してがそうでしたね。
なんか、このまま柳本-高橋-竹下トリオで心中して終わり・・・・という気がしてなりませんね。そろそろトップの代え時ではないでしょうか。以上素人の意見ですいません。
このブログの方々は専門的すぎて、コメントするのも勇気が要りました。
あと、川合とか中田とか、ワケのわからない解説どうにかなりませんかね。良かった部分だけ取り上げてホメてイケるイケるの連発。そうじゃなくて、何が悪くてどうしてければならないのか、そういう解説が欲しいところです。
アナウンサーはもってのほかです。

投稿: デビル | 2007年11月 4日 (日) 23時27分

デビルさん こんにちは

仰ることの95%に同意です。
「あと、竹下選手がムキになったひとりの選手に上げ続けるという采配も疑問。」
これは少なくとも三つの解釈があると思います。
(1)そのポジションで最も決められる可能性がある選手がその選手しかいない。
(2)決めれなかった後にもう一度トスを上げることでアタッカーの自信を回復させる。
(3)同じ選手を「敢えて」使うことで相手チームの裏をかく。

まあ、竹下選手の場合は純粋にムキになることもありそうですが…

投稿: オリビア | 2007年11月 5日 (月) 00時35分

>デビルさん

ご無沙汰してます! ロムって戴けてたんですね。

セルビア戦の第4セット最後の竹下選手のトス回しについてですが、Tさんから別の記事に対するコメントで触れて頂いていますが、実はあれって現在の全日本女子の問題というよりは、最近のNECに内在するとも言える問題です。

このブログを始める前(3年前)でしたが、第11回Vリーグ女子決勝のNEC対パイオニアの第2戦、裏レフトの高橋・表センターの杉山・セッターの大貫各選手が前衛でのレセプションの場面で、パイオニアが杉山選手のブロードに対して本来はセンターブロッカーのフールマン選手をレフトブロッカーに配してマンツーマンコミットでマークさせ、高橋選手のレフト平行に対して本来はレフトブロッカーの榛沢選手をセンターブロッカーに配してライトブロッカーの内田選手と2人でコミットという戦略を採って、それで連続得点を稼ぎ、結局NECは高橋選手を松崎選手へ代えざるを得なくなったというシーンがありました。さらに、その次の年にもNECは東レ相手に、24-19のセットポイントを握りながら同じローテーションで連続7失点で逆転負けという経験をしており、これについては以前当ブログでも紹介しています(「いったい何点とられるの?(その1その2)」)。
実際にはセルビア戦で連続失点しているシーンは、"問題の"ローテーションの一つ前で、裏レフトの高橋・表センターの杉山・オポジットの木村各選手が前衛の場面なのですが、そこで木村選手がスパイクサーブで崩されてスパイクを打てない状況に持ち込まれているか、あるいは佐野選手がレセプションをした場面では、木村選手は前セミに入ろうと助走しており、高橋・杉山両選手の間に挟まれて結局両サイドの幅がないコンビネーションを組み立てているので、実質的に裏レフトの高橋・表センターの杉山両選手の前衛アタッカー2枚と同じ状況になってしまっています。即ちセッターが大貫選手であれ、竹下選手であれ何ら本質は変わらない。そのローテーションを日本国内の試合ですら3年前から回せない経験を持つコンビネーション・・・同じことを3年後に世界を相手に通用するはずがないのです。本質的に何かが間違っている・・・

投稿: T.w | 2007年11月 9日 (金) 01時37分

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