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2007年8月19日 (日)

大阪市中央体育館から戻りました・・・

ってことで、土日連続で生観戦してきました・・・。女子のAサイト(全日本の試合のある会場)へ観戦に行くのは、実は1989年のワールドカップ以来?!(多分)、まぁ考えてみれば、そんだけ「非国民」だった期間が長いっていうことの証ですね(苦笑)。想像はしてましたけど、すんごいですね・・・試合前の「エンターテイメント」。1989年のワールドカップも確かWinkがテーマソング歌ってはいましたけど、勿論会場になんか来ないし、うるさいDJもいなかったし。それでもウェーブなんかは(DJが強要しなくても)自然発生的に起こってましたけど・・・。

すいませんが感想はもう少しお待ち下さい。まず、前回の投稿に頂いたレスから先に済ませたいので(この2日の観戦の間にも、どんどんコメント頂いて、ホントにありがとうございます!!)。

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2007年8月13日 (月)

男子バレーを見慣れている人間の目(ワールドグランプリ2007 日本-ブラジル)

ブラジル戦は、見るも無惨な惨敗。しかし、そんなことは想定の範囲内。ブラジルのギマラエス監督が、北京オリンピックに向けて着実に(4年計画で)積み重ねている組織的戦術の完成度を考えれば、毎年毎年「場当たり的に」しかチームを作り上げていない全日本女子と「これだけの実力差」が露わになって至極当然である。

ネット上のブログ・掲示板では予想通り、今年の全日本女子に対する不平不満で溢れている状態だが、以前も書いたとおり(これは確か全日本男子に対して書いた投稿であったと思うが)、戦術を見る目をもった「コアなファン」は、同時に「目先の勝ち負けに一喜一憂しない」という能力をも併せ持つはずである。


東レアローズ男子の、小林敦元選手(現コーチ)のブログ『排球参謀』に、ワールドグランプリのキューバ・オランダ・ブラジル戦を見ての正直な感想が綴られていた。

観たところ諸国列強の女子バレーの男子化が進み、テンポの速い攻撃を常に3〜4箇所から展開出来ることが当たり前になりつつあります。全日本女子もなんとかスピードバレーに取り組もうと言う意図は見えますがなかなか実践しきれていない印象を受けます。


・・・(中略)・・・

続いて防御面ですが、相変わらずねばり強いレシーブには目を見張ります。
伝統的な全日本女子のレシーブ力は素晴らしいですね。

しかし、女子バレーの男子化が進んできている以上、レシーブに依存したデフェンスは機能不全に陥る可能性があります。
サーブ、ブロック、レシーブという3段階のデフェンス全てを駆使してトータルでデフェンスに取り組まなければなりません。


やはり、キーワードは「女子バレーの男子化」なのだ。当ブログで何度も書いてきた、まさにそのものである。「今回は女子バレーの事を全くと言っていいほど理解していない人間の発言ですので・・・」と但し書きが最後に書かれているが、現在の「本当の」世界トップレベルの男子バレーを普段から見慣れている人間だからこそ素直に見える、現在の世界の女子バレー界の本質だと言っていいだろう。
(因みに、Coaching & Playing Volleyball(CPV)の50号(2007年8月増刊号)に、小林敦元選手の『ブロックフォーメーションの選択』という記事があり、「理想的な(ブロック)フォーメーション」として紹介している現在のブラジル男子ナショナルチームのブロックフォーメーションに関して、以前私が書いたレゼンデバレー(その3)と全く同じ分析がなされていて、少しうれしい気持ちになった。)

レゼンデ元監督の就任以来、「女子バレーの(戦術の)男子化」をキーワードに世界の女子バレー界を引っ張ってきたのがブラジル女子ナショナルチームであり、一方アテネ以来のここ2年間の全日本女子チームというのは、そのキーワードを完全に無視しているようにしか見えなかったわけであるから、その差が開くのは当然のことだ。柳本監督の「選手交代を全くしない」点については確かに疑問であるし、文句の一つも言いたくなるのが人情というものだろうが、やはり昨年までには見られない「進もうとしている方向」「採り入れようと(模索)している戦術」に目を向けなければならない。

前回の投稿で、ファーストタッチを竹下選手が行った場合に「誰がトスを上げるのか」という約束事について書いたが、実はオランダ戦では、竹下選手は(全ての場面ではなかったのだが)ファーストタッチのディグをリベロの佐野選手へ取らせるように行った場面が見られたのだ。残念ながら練習不足は明らかで、佐野選手もそのいずれの場面でもアンダーハンドパスでトスを上げていた点が戴けないものの、この戦術を今年の全日本女子が真剣に採り入れようとしているとすれば、ここ最近の世界のトップレベルのバレー戦術で当たり前であった、「ファーストタッチをセッターが行った場合に、前衛のセンタープレーヤーがトスアップを行う」という戦術を通り越して、現在の世界の男子バレーの最先端戦術である、「ファーストタッチをセッターが行った場合に、リベロプレーヤーが(アタックラインを確認しつつ、その後ろで踏み切って)オーバーハンドパスでトスアップを行う」という戦術を採り入れようとしているということになるのだ。

勝った負けただの、試合内容だの、そんなことはどうでもいい。所詮、ただの「ワールドグランプリ」なんだから。世界の強豪国と比べてアテネ以来2年の月日の遅れを取っているわけであり、完成度に大人と子供ほどの差があって当然だ(そう言えば、昨年の世界バレーで大躍進を遂げたセルビア・モンテネグロですら、準決勝のブラジル戦では同じような見るも無惨な惨敗ぶりで、実況の下田アナに「やっているバレーは大人と子供です」とバッサリ言われていたのを思い出した)。私が興味があるのは、ただ一つ。本気で「戦術の男子化」を進めようという気が柳本監督にあるのかどうかだ。

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2007年8月 7日 (火)

ワールドグランプリ2007 日本-キューバ

ユウヲタ的には、「ひょっとして勝てば、ユウが遂に初ヒロインインタビューか?!」などと思える程の大活躍ぶりだっただけに、残念な結果だった。しかし、キューバを追いつめるチャンスが生まれたのは第3セット序盤の連続7得点の場面だったが、そのセット途中でカルデロンを潰すことが出来た大きな要因は、日本のお家芸とされる「拾って繋いで」の「奇跡的な」ディグではなく、ユウとメグの2人を含めた前衛3枚のバンチ・リードブロックにあった。木村沙織選手のサーブの場面で連続得点が多かったのは、確かに彼女のサーブの狙いが良かったこともあるが、それ以上に今年のレギュラー陣の中で最もバンチ・リードブロックシステムに順応しているパイオニア勢の2人が前衛に揃っているからなのだ(第3セット終盤には、その木村沙織選手のサーブの場面で、高橋みゆき選手に代えてアサコが投入され、キューバのパイプ攻撃に対して見事にパイオニア勢の3枚ブロックが完成した!)。


この試合後の各選手及び柳本監督のコメントが美雁さんのところで紹介されている。


柳本監督が言う「もっと上位のチームに勝つために、詰めていかなければならない」という「チームの約束事や細かいコンビ」とは、組織的バンチ・リードブロックによる3枚ブロックの後のトランジションでの場面で、例えばファーストタッチを竹下選手が行った場合に「誰がトスを上げるのか」という約束事だったり、3枚ブロックに跳んだ前衛のアタッカー陣がトランジションで見せるべき「アタックコンビネーション」のことを指すはずだ。昨年までであれば、ファーストタッチを竹下選手が行った場合には、(オポジットに配された)高橋みゆき選手がトスアップを行うという「約束事」が、ワールドグランプリの頃には既に徹底されていた(その「約束事」に慣れていなかった石川友紀選手が、試合中高橋みゆき選手と交錯した、ということを昨年のワールドグランプリの頃に指摘した)。ところが、今年はこのワールドグランプリの時期になっても、まだそういった「約束事」が徹底されている様子が感じられない。確かに高橋みゆき選手がトスアップしている場面が多いが、昨年までとは違って非常にぎこちない。明らかに練習不足のようで、竹下選手も迷いながらディグを行っている。これは、昨年までとは違い、組織的バンチ・リードブロックを導入し始めたからに他ならない。新しいバレー戦術を採り入れようとしたために、昨年までならば疑問を挟む余地の無かった「約束事」を、一度白紙に戻さなければならなくなっているのだ。さらに、木村沙織・高橋みゆき両選手のスパイクの調子が昨年までに比して上がらないように見えるのは、(確かに体調不良もあるかもしれないが)昨年までならば、ラリー中にブロックに「参加せず」(悪い言い方をすれば「サボって」)トランジションでの攻撃のための助走に入ることが出来たはずなのに、今年はそれが許されないから、という側面もあるはずだ。


開幕3戦を見る限り、昨年までの全日本女子の勝ち方とは明らかに違ってきている。カザフスタン・ドミニカ戦については、「相手チームがのミスに助けられた」という見方をしているファンが多いようだが、同じ「相手のミス」でも昨年までは「奇跡的」ディグで「拾って繋いで」、それで相手が焦れてミスを出すというものだったが、今年は違う。開幕3戦を見て、いかにも日本らしい「奇跡的」ディグなどあっただろうか? ラリーすら余り続いている印象はない。なのに相手がミスを出すのは、組織的ブロックでプレッシャーを与えているからだ。


前回の投稿でリンクさせてもらった『千酔亭日乗』に、前衛3人が「バンチ」で構える姿が写真で紹介されている。
また、いつもおなじみの『女子バレー三昧』には、昨年までの全日本女子ではほとんど見ることの無かった木村沙織・高橋みゆき両選手の参加した3枚ブロックの写真が紹介されている。


勿論、まだ3試合を見ただけであり、うがった見方をし過ぎているのかもしれないが、今週末以降の試合でも同じ方向性が見えるのであれば、今年は久々に非国民で居ずに済むかもしれない、と思い始めている。


p.s.: バレーの国際大会のテーマソングには、どうして必ずと言っていいほど「奇跡」という言葉が歌詞に含まれてのだろうか??

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2007年8月 5日 (日)

ユ〜ウ! チャ・チャ(ワールドグランプリ2007開幕2戦)

ビデオでワールドグランプリの開幕2戦(カザフスタン・ドミニカ戦)を見終わった。世間の大方の予想を覆し、ユウは見事にレギュラーポジションを掴んだ! 大友ユウでも菅山ユウでもない、庄司ユウが「ユ〜ウ! チャ・チャ」と会場でコールされるのはユウヲタとしては何とも感慨深い・・・ヲタとしてだけでなく、全日本女子の未来を本気で考えた場合にも、以前の投稿でも書いたとおり、彼女には全日本のレギュラーセンタープレーヤー(middle blocker)として定着しなければならない責務があると言ってよい。実際、彼女がこの2戦で見せてくれたプレーは「世界標準」のセンタープレーヤー(middle blocker)のプレーと言ってよいものだ。例えば、相手コートからチャンスボールがアタックラインよりも前に返ってきた場合に、そのディグを後衛のプレーヤーに任せるのではなく、自分で行ってから速攻に切り込む・・・これが「当たり前のように」出来る選手がいなかったことを象徴するかのように、カザフスタン戦では後衛だった高橋選手がチャンスボールを取りに行こうとしてユウと交錯し、倒れ込んだ(一方のユウは、何事もなかったようにチャンスボールを繋いで速攻を打って見せた)。ユウのようなプレーが「当たり前」となれば、当然のことながら後衛のオポジットの選手はバックアタックの助走に入る準備が出来るはずであり、それは攻撃システムの「男子バレー化」を進めるための必要条件になるはずである。

こちらに、ドミニカ戦でのユウの本領発揮ぶりが「客観的なデータを挙げて」取り上げられていた。one of No.33さん、どうやらあなたの読みの方が正しいようです。"Rebounds"には、少なくとも「ワンタッチを取った数」が含まれているはずだと推測されます。)


さて、肝心の今大会の全日本女子の戦術そのものに話を移すが、、、
開幕2戦をみて、去年までのそれとははっきり違うと言える部分が見られた。

それは、「ブロックシステム」である。


Coaching & Playing Volleyball(CPV)の49号(2007年7月号)は、特集が『低身長で勝つ』であり、その中に竹下選手の書いた『低身長者のブロック』という記事があった。低身長の中高生・一般プレーヤーへの「アドバイスとしての」内容はともかくとして、締めくくりに彼女はこう書いていた。

『Coaching & Playing Volleyball(CPV)49号』より引用

私はクイックのヘルプに行きませんし、パイプにも跳びに行きません。ブロックのセオリーにはもちろん反していますが、私がブロックに参加するよりもフェイントカバーした方が、チームとして得点が多く取れるのです。

「クイックの(ブロックの)ヘルプに行かない」し「パイプ(に対するブロック)にも跳びに行かない」というのは、「バンチ」でブロックに構えないし「リード」ブロックもしない、という意味だ。それが、現在の世界トップレベルのバレー戦術に反していることを認識していながら、敢えてそれに「自分一人(個人)が」逆らうことが、むしろチームの勝利に繋がると確信しているかのように思えた。これを「全日本女子の不動のレギュラーセッター兼キャプテン」が語っているのだという意識で読んだ私は、「やはり今年も非国民でいなければいけないのか・・・」という暗澹たる気持ちにさせられたのだった。現在の全日本女子が、「特定の個人」の「特殊性」に依存するバレースタイルを貫いていることに、何の疑問も持っていないと思えたからだ。

しかし、つ、遂に、今大会の全日本女子は、そのスタイルを改めようとしているのが伺えたのだ! これまで全日本女子が、組織的バンチ・リードブロックシステムを採り入れようとしてこなかったことを正当化する根拠は、チームの要に低身長の竹下・高橋両選手がいるということ、であったはずだ。ところが、今大会の開幕2戦を見て、その竹下・高橋両選手が「バンチ」で構えて相手の速攻に対して「リード」でブロックに跳びに行っている姿を目の当たりにして、これまで長年全日本女子のバレースタイルに深く根ざしていた「特定の個人の、特殊性に依存する」バレースタイルを、遂に柳本監督は捨て去ろうとしているのだという確信を持った。優れた「個人技の結集」よりも「組織プレー」を重視する・・・それは、JVAの公式サイトに載っている柳本監督の、「現時点での『チームのバランスを考えて』この12名を選んだ」というコメントの裏にも込められている気がする。バンチ・リードブロックを行うためにハードルの高い竹下・高橋両選手すらもが積極的に相手の速攻に跳びに行き、特にドミニカ戦では「3枚ブロック」となるシーンがしばしば見られた。メグもパイオニアでは今や当たり前となった、相手のレフト攻撃に対するブロック参加を、遂に全日本でのプレーでも見せるようになり、同じプレーを木村選手までもが見せ始めた。どうやら今年の全日本女子のスタッフ陣は、「本当に」本気のようだ!

p.s.: 全日本女子のスタッフ陣がようやく本気で、世界標準の戦術であるバンチ・リードブロックシステムを導入しようとしているのに対し、そのことに対して何の指摘も出来ないどころか、「バンチ」で構えていた木村選手に対して「ブロックに構える位置がまずい」などと的はずれなコメントをする解説者達は、バレー中継から追放すべきではないだろうか?!

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