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2007年2月15日 (木)

東京体育館(テレビ)観戦記(その3・パイオニア - 東レ)

前回、京都府立体育館での対戦では、東レが前衛アタッカー2枚の場面でもバックアタックが使えないことを見越して、徹底して前衛レフトのアタッカーを緩いサーブで狙ってアンテナ近くからの攻撃をさせないように持ち込んだ上で、見事なバンチ・リードブロックシステムを展開した。今回も第1セット序盤は全く同様の戦略を敷き(従って、スタートローテーションも前回と同じ)、試合の主導権を握ろうとしたパイオニアであったが、同じ展開にはなるまいとこの日の東レは、苦し紛れにでも両センター(西脇・荒木選手)のライト方向アンテナ近くへワン・レッグ攻撃を意識して使い、中盤まで離されそうで離されない。しかし終盤に差し掛かって、その前衛アタッカー2枚の場面での西脇選手のライトへのワン・レッグをレオがほぼ1枚で完璧にシャットして18-15となった場面で、菅野監督はたまらずセッターを大山未希選手から中道選手に交代させる。パイオニアの連続サーブミスもあって20-18となり、そこでパイオニアはリーとユミ・ユキとユウの2枚替え。直後にユミのサービスエースで21-18。パイオニアの前衛は2枚替えのお陰でレオ・アサコ・ユウの高い3枚で、万全の体制と思われた矢先、サービスエースのせいもあって少し気が緩んだのか? 芝田選手の中央攻撃に対して1枚ブロックになってしまい、あっさりと決められてしまう。さらに、このあと22-22での終盤の大事な攻防で、東レは前衛に159cmの中道選手が回ってくる苦しいローテーションとなったにもかかわらず、パイオニアは彼女の前からきちんと攻撃を仕掛けられずにラリーに持ち込まれ、23-25で第1セットを落としてしまう。パイオニアとしては、やはり2枚替えの場面での気の緩みが痛かった。きちんと戦略通りに展開させられていた第1セットを、結果的に終盤で東レにさらわれた形であるから。

逆に若い東レにとっては、勢いを与えてしまう結果に繋がり、第2セットいきなり6連続得点を東レに与える羽目になる。中盤から何とか気持ちを立て直し、徐々に追い上げると佐藤選手のスパイクミス、続いて芝田選手の中央攻撃にはきちんとバンチ・リードブロックシステムが機能してシャットし、16-17の1点差まで詰めよる。東レは2枚替えを行って、前衛アタッカー2枚の場面をなくして逃げ切りをはかり、19-22と再び点差が開くも、レオが連続で決めてついに22-22の同点に追いつく。直後東レは木村選手の中央攻撃に頼るも、当然パイオニアは待ってましたと3枚ブロック。ところが、それを彼女が逃げずに外へはじき出して22-23。続いて佐藤選手がブロックを怖がらずにレフト攻撃をインナーへ打ち込み、その気持ちが本来アウトボールだったはずのボールをレオの体に当たる結果に繋がり22-24。最後も佐藤選手が決めて23-25で、このセットもパイオニアは落とす。

第3セットに入り、東レのブロックがスプレッドに「ばらけ」始めたのをついて、ユキはメグのパイプを多用し始める(第1セットはライトからのバックアタックを基本にしていた)。それで主導権を握ったパイオニアが終始リードを保ち、第1セット中盤にレオにシャットされて以来機能しなくなった西脇選手に代わって出ていた富田選手を、今度はアサコがリードブロックでBクイックをシャットして15-9。再び東レは、富田選手から西脇選手に戻さざるを得なくなり、気持ち的にも追いつめられる。メグが2段トスを超インナーへ見事に決めて17-10。このセットは決まったか? と思われたが、またその気の緩みが命取りとなったのか、あるいは2セットを連取したことでこの日は冷静さを失わなかった東レの選手達(特に木村選手)を褒めるべきか、冷静に攻撃では背の低いユキのストレート側へのブロックアウトを徹底して狙い、徐々にパイオニアの選手達の苛立ちを誘って、連続得点。ついに20-21と逆転してしまう。吉田監督はウィズに代えてユウを出すも、タイミングが大分遅かった印象で、勢いに乗ったら強い「若さ」に敵わず、最後も連続で木村選手にストレートを狙われて21-25。前回の雪辱を果たされ、パイオニアのストレート負けとなった。

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コメント

 こんにちは。いつもながら詳細な解説、興味深く読ませてもらっています。
 今期は、ほんのわずかなきっかけでダダ滑りしてしまうことが多いですね。この東レ戦でも、以前の試合でも、ポイントや取得セット数でリードしていたところでズルズルっと。
 外から見ている者にはメンタル面はわかりませんので、推測に過ぎませんけれど、無意識のうちにせっかちになっているのかなあ?
 4位以内への争いが(ファンとしてはワクワク楽しみつつも)厳しい状況になっています。その中での戦いを経て、チームとしての技術面および精神面のベクトルが上向きで、決勝ラウンド進出を決めてくれたらと願っています。

投稿: one of No.33 | 2007年2月17日 (土) 09時41分

>one of No.33さん

こんばんわー。
この日の東レ戦にこそ、足らなかったのが、セット終盤での「攻め」の気持ちでのサーブだと思いました。その後に小野での久光戦を見た分、余計にそれを強く感じましたね。

いい起爆剤になってくれるかと期待したウィズも骨折とのことで、決勝ラウンドに間に合うかどうか?って感じでしょうし、今シーズン少なくとも4強入りは日本人のみの戦力で勝ちとらなければならないのだから、連覇へのプレッシャーなどといったものは捨てて、開き直って「攻めの気持ち」で戦って欲しいですね!

投稿: T.w | 2007年3月 1日 (木) 00時51分

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