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2007年2月26日 (月)

京都府立体育館観戦三昧(その2・シーガルズ-久光製薬)

シーガルズは、基本的にマンツーマンコミットブロックシステムを採るチームであり、相手チームの前衛アタッカーが3枚の場面では、それぞれのブロッカーが相手チームのアタッカー3枚に対して「1対1」の勝負を挑む。しかし、相手チームのレセプションやディグが多少乱れて、トスが上がる場所がある程度絞られた場合には、センターブロッカーはそのトスが上がる可能性が高い場所に対して「デディケート」を行うし、相手チームの前衛アタッカーが2枚の場面では、当然ブロッカー3枚で「デディケート」を行う。「デディケート」というと、"レゼンデバレー"としてまとめたブラジル男子ナショナルチームのブロックシステムを思い浮かべる方も多いかもしれないが(そんなの、ここを真面目に覗いている人だけか?!(爆))、この「デディケート」はあくまで「コミット」ブロックシステムを「デディケート」して行うだけであり、ブラジル男子ナショナルチームのブロックシステムとは全く異なる。

この日のシーガルズは、久光の前衛アタッカーが3枚の場面で、敢えてオポジットの成田選手へのマークを甘くして、先野選手の速攻に2枚ブロックをコミットでつけた。セット前半は地力に勝る久光にリードされるも、フェヘイラ選手のレフトからの強打を見事なディグで繋いでラリーに持ち込むと、トランジションでの決定力に問題のある今シーズンの久光は、当然先野選手の速攻に頼らざるを得ないわけだが、そこで上述の戦略が見事に功を奏し、彼女の速攻をも封じ込めて、一発で決めさせない。すると真鍋監督は、シーガルズに拾い負けてはいけないと考えたのか? スタメンの落合選手を第1セット早々から狩野選手へと交代させる。しかし、これが裏目。トランジションでオポジットの成田選手がトスを上げるシステムを採る久光としては、落合選手がいなくなるとラリー中の攻撃がさらに単調になるだけ。結局フェヘイラ選手のレフト攻撃に頼らざるを得なくなり、それを見越したシーガルズレシーブ陣の思うつぼ。打っても打ってもレシーブされ、トランジションでシーガルズ「お家芸」の両センター(森・山口両選手)の早いライト攻撃を見せられて、フェヘイラ選手は精神的にキレてしまう。セット終盤で逆転されるパターンが続いて、久光は2セットを落とす。

第3セット途中で、真鍋監督はピンチサーバーとして先野選手に代えた徳川選手を、そのまま前衛でもプレーさせ、リズムを変えようとする。シーガルズのレセプションの乱れもあって、何とか久光が第3セットを取り返す。

第4セット、真鍋監督はそのまま徳川選手でスタート。しかし、彼女の攻撃で何かが変わるはずもなく、セット序盤から第1・第2セットと同じパターンで完全にシーガルズの一方的ペースとなり、25-12。久光は遂に首位陥落となった。

シーガルズの組織的ブロックと、それに連動するレシーブシステム、そこでの正確なディグからのトランジションで見せた「お家芸」の攻撃・・・シーガルズが目指すバレーシステムが見事にはまった試合だったと言えるが、勝敗の決め手となったのは、久光の攻撃システムの組み立てがあまりにもワンパターンすぎたことにあると言ってよい。シーガルズのマンツーマンコミットブロックシステムに対して自チームの攻撃システムが通用していないのが明らかであったにもかかわらず、なぜセンター付近での時間差攻撃を中心とした攻撃システムに組み立てを変えなかったのか?? 新セッターの橋本選手の経験のなさは仕方ないにしても、ベンチからそういった指示を出すなり、セッターを渡辺選手に代えるなりするチャンスは、4セットの間に何回もあったはずだ。もちろん、シーズン当初から指摘しているように、オポジットの成田選手がトランジションでセッターの役割をするシステムを敷いていること、落合選手に代わって狩野選手がコート上にいることが多いことが、攻撃システムの組み立てのワンパターン化、惹いてはトランジションでの決定力のなさに拍車をかけているのも間違いない。

やはり、今シーズンの久光には致命的弱点があると確信を持ったが、一方でこの試合の展開が、翌日の同じ場所での第1試合の伏線となることまでは、この時点では予想も出来なかった、、、。

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