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2006年6月10日 (土)

【配列】前回の解答(その3)

何回も言うが、配列には2種類あり、フロントオーダーバックオーダーである。プレー経験者でこのことを知っている方でも、この両者に決定的違いがあることに気づいていない方は多いはずである。なぜならば、実際B級レベルの試合を見ていると、フロントオーダーのチームが意外に多いことに気づくからである、、、。

はっきり断言する。現代のバレー戦術において、両者のうちで明らかに戦術的に優れているのは、バックオーダーの方である。実際今年のVリーグ男女18チーム中で、両者の内訳を見れば一目瞭然である。

男女18チーム中、フロントオーダーを採用しているチームは、たったの1チーム(NEC女子)しかない!
さらに言えば、吉田清司さんによれば、アテネオリンピックに出場した男子チームのすべてがバックオーダーを採用していたとのことである。

では、なぜ? バックオーダーが優れているのか? それにはいくつかの理由があるのだが、もっとも大きな理由が例の問題に出したフォーメーションにある。

自チームがサーブレシーブの場面で、セッターが相手チームのサーブが打たれた瞬間から、セッターの定位置(セットアップ位置)へ向かうのが最も技術的に難しいローテーションはどこかわかるだろうか? (セッターを一度でも経験したことのあるプレーヤーならわかるはずだが、セッターの経験が全くないプレーヤーはひょっとするとわからない方もいるかもしれない。)それは、セッターが後衛レフトのポジションにいるローテーションである。なぜならば、セッターは普通自チームのレフト側に顔を向けてトスアップを行う。セッターが後衛レフトからセットアップ位置へ向かう際には、物理的に移動距離が長いだけでなく、その移動中に相手チームのサーブの軌道から目を離さずに体を270°ほど右回りに回転させなければならないのである。(移動距離的には後衛ライトの際も長いのだが、体はほとんど回転させなくてよい。)

それを前提として、例の久光製薬のフォーメーションを見てみる。実は例の写真のフォーメーションは、その問題の「セッターが後衛レフト」のローテーションでのサーブレシーブフォーメーションである。このとき、バックオーダーを採用している久光製薬では、セッターの10番鶴田選手の真ん前に配列される前衛選手は、センター/ミドルブロッカーである8番の大村選手となる。前衛のセンター/ミドルブロッカーがサーブレシーブをすることは現代バレーではあり得ず、サーブレシーブフォーメーションでその選手(8番大村選手)はネットに張り付いた状態で構えることができる。そのためその選手よりポジショナルフォルトのルール上後ろにいないといけないセッターの10番鶴田選手も、写真のとおり、ネット際に近い位置で構えることが可能となり、セッターの定位置までの移動距離はかなり短くなるため、セットアップが容易になるのである。

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