« ビデオが! | トップページ | 吉田新監督初采配(サマーリーグ) »

2006年6月28日 (水)

【配列】バックオーダーにおけるサーブレシーブフォーメーション

さて、今のこの時期(黒鷲の後)になぜこの話題(フロントオーダーバックオーダー)について、書き始めたのか?

もちろん、前からいつか書こうと思っていたのは間違いないのだが、なぜこのタイミングだったのか? と言えば、実は黒鷲旗で久々に男子のトップレベルでフロントオーダーを採用しているチームをみたからである。
それは、準優勝に輝いた東海大学である。それについては、また後日詳しく(修理したてのビデオで撮った映像を確認の後)アップする。

まぁ、その東海大学のことは別にして、前に書いたように現在のトップレベルのバレーでは男子も女子もバックオーダーを採用しているチームがほとんどである。極端な言い方をすれば、どのチームも戦術的に似通っていると言えるわけで、今年の黒鷲旗で、特に男子で大学勢の活躍が目立った要因の一つには、そのことが影響していると思う。以前なら、4年間という限られた時間のためにレギュラー陣がめまぐるしく変わらざるを得ない大学勢は、なかなか2人・3人でのサーブレシーブフォーメーションを敷くことすら難しい様子だったが、今やVリーグチーム勢と大学勢との間での戦術面での違いを探そうにも、組織的なブロック力でVリーグチーム勢の方が少しキャリアの分だけ勝っている、という程度の違いしかないように見える。この光景をたとえるなら、それまでアメリカ・ソ連などの一部の国だけが独占していた世界最先端のバレー戦術が、イタリアを筆頭とする新鋭国から全世界に一気に広まり、戦国時代に突入した10数年前の世界の男子バレーの光景に似ている。

さて、前置きはこのくらいにして本題に入ろう。
現在のトップレベルのバレーで常識のバックオーダーでの配列では、本来ならば6通りある全サーブレシーブフォーメーションの中で最も弱点となりうるローテーションである、セッターが後衛レフトに位置するローテーションが弱点とならない(というか、弱点にしないためにバックオーダーを採用する)。となると、バックオーダーが常識の現在のバレー戦術の下で最も弱点になるローテーションは?? 答えは2つあると思う。
①男子バレーでは、特に「弱点となるようなローテーションは存在しない」であろう。
②女子バレーでは、「セッターが後衛センターに位置するローテーション」であろう。

これについては、今年のVリーグ女子の決勝戦で露呈した、と思う。決勝戦直後に書いたとおり、今年のVリーグ女子決勝戦の勝敗を分けたのは、久光製薬のこのサーブレシーブフォーメーションにあった。

Dsc00362オポジット/ライトの2番成田選手がサーブレシーブの要である久光では、ご覧の通りセッター(10番鶴田選手)が後衛センターのローテーションにおいても、かなりコート後方に構えざるを得ないため、ポジショナルフォルトのルール上セッターは彼女より前に出られず、結果的にコートかなり後方からセットアップ位置に向かう必要があるのである(それが、決勝戦の勝敗を分けたことは説明済みですね)。日本のVリーグにあっても女子の場合は、このように久光同様にオポジット/ライトに攻撃力もさることながらサーブレシーブの巧い、いわゆる「ユーティリティプレーヤー」が配されることが多く(東レ・JTが代表)、この写真にあるようなサーブレシーブフォーメーションを「女子型(オポジット/ライト=ユーティリティプレーヤー型)」とでも呼ぶことにしよう。

一方、男子ではオポジット/ライトにはチームで最も攻撃力のある「スーパーエース」を配することが多く、従ってオポジット/ライトの選手は基本的にはサーブレシーブは行わない。そのため、同じセッターが後衛センターのローテーションでは、このようなフォーメーションとなる。(写真が少し悪く、オポジット/ライトに配されている江口選手の背番号が確認できないが、、、一応全選手の中でもっとも前に位置して、半身になっているのが江口選手であり、当然16番の内田選手がセッター。)

Dsc00363女子のVリーグチームでこのスタイルをとるのは、写真のパイオニアや武富士が代表である。これを「男子型(オポジット/ライト=スーパーエース型)」とでも呼ぶことにしよう。
このサーブレシーブフォーメーションでは、当然セッターが後衛センターのローテーションも、写真でわかるとおり特に弱点とはなり得ない。

|

« ビデオが! | トップページ | 吉田新監督初采配(サマーリーグ) »

コメント

なるほど!と思うところもありますが、フロントオーダーでも「セッター」が後衛センターでは、前衛センターにいる「オポジット・ライト」の後方からセットアップすると思います。
もし仮に、久光がフロントオーダーシステムを採用しても成田がカット(キャッチ)の要であるならば、同様な問題を抱えるでしょう。どうでしょうか?

投稿: 45 | 2006年6月30日 (金) 00時13分

>45さん

はい、おっしゃるとおりこの「セッターが後衛センターのローテーションでの弱点」は、別に「フロントオーダー/バックオーダー」のどちらでも関係ありません。

私が言いたかったのは、
現在のトップレベルのバレーシステムではバックオーダーが常識であり、その下でセッターが後衛センターのローテーションの際に上記の通り「男子型・女子型」の2つのパターンがみられる、ということであり、その場合「女子型」ではそのローテーションが弱点となりうる、ということが言いたかったのです。
もちろん、「何の工夫もない」フロントオーダーの下では、セッターが後衛センターのローテーションもさることながら、それ以上にセッターが後衛レフトのローテーションが弱点になります。

投稿: T.w | 2006年7月 2日 (日) 23時49分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/105977/10715678

この記事へのトラックバック一覧です: 【配列】バックオーダーにおけるサーブレシーブフォーメーション:

« ビデオが! | トップページ | 吉田新監督初采配(サマーリーグ) »