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2006年4月25日 (火)

日韓戦(パイオニア-興国生命)

韓国チーム(興国生命)は非常に若いメンバーで、完成度もまだまだなのであろうが、それにしてもパイオニアの圧勝だった。

第1セットのスタート早々、いきなりパイオニアはレオのパイプから攻撃を仕掛け、それに相手チームが1枚しかブロックについてこられないのを確認すると、試合を通じてVリーグ決勝の時とは別のチームであるかのように、ひたすら時間差攻撃のオンパレードだった。即ち、興国生命は基本的に「スプレッド」で構えており、マンツーマンシステムが基本であることが明らかとなり、それを確認の上でマンツーマンシステムに最も効果的(「バンチ・リードブロック」システムには逆にカモになる)コート中央付近での時間差攻撃を多用したということである。確かに年齢・キャリア的にみて両チームの各選手には大きな差があったわけで、それが「パイオニアの圧勝」の繋がった印象もあるが、それだけでなく、チーム全体としてみたときに「相手チームの戦術をいかに早い段階で見極めて、それに最も効果的な戦術を組みたてるか?」に大きな差があったことが、「パイオニアの圧勝」の本当の要因であったと思われる。

恐らくは、興国生命も前日のパイオニアの試合を見て、各ローテーション毎のブロックのマークなどをシミュレーションしていたのだろうと思われる。なぜならば、Vリーグオフィシャルサイトの公式記録をみると、前日の久光戦では、興国生命は各セット毎にローテーションのスタート位置を変えていない(全く未知のチームと対戦するから、シミュレーションは立てられなかったのであろう)が、パイオニア戦では自チームのサーブから始まるセットでは、ローテーションを一つ回す戦術を採っているからである。ところが、結果的にはパイオニアも全く同じ戦術を採った(パイオニアとしては、前日の久光戦での興国生命がローテーションをセット毎に動かしていないのを確認して、いつもどおりにローテーションを動かした)ために、結果的には各セット毎にお互いにローテーションが「ずれて」しまっていた、、、。

一方、パイオニアのブロック陣は、いつものフランシーの位置にユウが入ることでかえって安定していた。彼女は派手さはないが、パイオニアのセンター陣の中で、もっとも堅実なリードブロックが出来る選手ではないかと個人的に思っている。昨年の黒鷲旗もアサコに代わって彼女がレギュラーで出続けて、結果として後衛のレシーブ陣は極めて安定したディグを展開できていたし、今年のVリーグでも彼女がピンチブロッカーでコートに入ると、パイオニアのブロックシステムはその時だけ極めて「バンチ・リードブロック」に近くなるように感じる。

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2006年4月17日 (月)

拝啓:セリンジャー監督

ついにこの日が来てしまったのですね。

http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20060417ie01.htm

あなたの国内外を問わず、また男子バレー・女子バレーの違いも問わない、あまりにも輝かしい実績は、ここであらためて触れるまでもありません。そして、あなたが恐らくは理想とした「パワーバレーボール」は、今年のVリーグのパイオニア・レッドウイングスの選手達によって、見事なまでに体現されましたね。あなたが教えた高いバレー理論を完全に理解し、試合の各局面で監督の指示なしで選手達自身が、相手の戦術に対してどういう戦術を採れば最善か? を判断でき、かつそれを実行できる。これこそが、今年の久光製薬とパイオニアの決勝戦の勝敗を分ける「紙一重の差」でした。
寺廻監督時代の全日本男子が、シドニーオリンピック最終予選で日本男子バレー史上過去最高レベルのバレーを展開しても、それでも世界には全く歯が立たなかった現実を目の当たりにして、ものごころついて以来初めてバレー熱が鎮火してしてしまっていた私を、もう一度バレーの世界に呼び戻してくれたのはあなたのバレー戦術以外の何物でもありません。最後となるであろう日韓戦と黒鷲旗の采配を、じっくりとこの目に焼き付けたいと思います。そして、最高の形で締めくくって、是非「お疲れ様でした」と言わせてください。

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